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都立中高一貫校入試の現状【2025年入試】

都立中高一貫校の入試制度の変遷と現状

都立中高一貫校は2005年の開校以来、入試制度が大きく変化してきました。初期には各学校が独自の問題を作成していましたが、2015年に統一された共通問題が導入され、選考方法も標準化されました。

 

2025年入試の主な傾向

●作文テーマは「身近な気づき」と「自己省察」が中心
11校の作文課題では、課題文を日常生活でどう活用するかを問う形式が主流でした。「身近な事象への新たな視点」と「自己の行動や対人関係の見直し」という2つの観点からの出題が中心で、受検生の個性が表現されやすいテーマとなりました。

●実力の表れやすい共同作成問題
問題文や例示が明確で、過去問題で対策していれば手応えを感じやすい入試問題でした。一方で、明示されている条件に対する減点が発生しやすく、特に理科・社会では条件遵守と簡潔性のバランスが求められました。

●独自問題は学校の個性が反映された難度の高い内容
各校の特徴は継続し、難易度の高い問題が出題されました。特に適性検査Ⅲの算数分野で難問が多く、時間配分や条件反映に苦労した受検生もいたと考えられます。学校別の対策により、出題意図を把握しながら多くの演習を積むことが大切です。

男女枠撤廃の影響や倍率は?

2025年入試からは性別による定員制限が廃止され、成績のみで合否が決定される仕組みに変わりました。
その影響については公表されていませんが、これにより、学校ごとの男女比率に変動が生じていると考えられます。

倍率は低下傾向にありますが、もともとが過熱というほどの高倍率だったことから、校風や適性検査対策学習に魅力を感じている受検生による「本当の第一志望者だけの戦い」になったとも言えます。
都立中高一貫校の魅力の一つとして、大学入試制度改革への対応が挙げられます。大学入試で重視される思考力や表現力の育成が、都立中高一貫校の教育方針と合致していることが考えられます。