子どもが親の言うことを聞かなくて

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執筆者

馬渕 元三

立川校校長・南多摩中等教育学校専門担当

春の陽気を感じる季節となりました。学校では新学年が開始となり、さまざまな新しいことに出会う時期です。お子様は、クラス替えがあったり委員会活動や部活動で新体制が始まったりと、4月は何かと忙しい月かもしれません。さまざまな新しいことに取り組むなかで、大きな成長を遂げてくれることを願ってやみません。

 

ご家庭でも日頃の生活のなかで、ルールを守って行動したり目標を掲げて努力したりすることを通じて、大きく成長してほしいと願っておられるのではないかと思います。「ゲームは1日1時間まで」「お風呂掃除を日々やること」「22時までには寝て、6時には起きる」といったように、親が子どものころにも言われていたようなことを、お子様にも求めているのではないでしょうか。

 

しかしながら、学年を上げるにつれ精神的にも成長していくお子様は、ときに言うことを聞いてくれず、それが保護者にとって悩みのタネになることもあります。言うことを聞いてくれないことが重なると、このまましっかり成長してくれるのだろうか・学校では周りに迷惑をかけていないか・自立して大人になれるのだろうか……と、さらなる不安も感じることでしょう。解決方法がわからないまま放置しておくと、成長を期待するどころではない事態に発展してしまうかもしれません。

 

そこで、今まさに新しい時期だからこそ、家庭内での決まり事を共有する時間を取ってみてはどうでしょうか。その際に「なぜその決まりごとがあるのか」を確認してみてください。ポイントはお子様にどうなってほしいかという、親の想いを伝えることです。「ゲームは1日1時間まで」としているけれど、それは「優先順位を分かって行動できる人になってほしいから」「ゲーム以外のことからも経験を積んで賢くなってほしいから」といったような具合です。

 

ただし、いつどうやって伝えるかには注意が必要です。お互いに落ち着いて話し合えるタイミングで、お互いの考えをすり合わせながら伝えることです。忙しい時期ではありますが、感情的に伝えてよい結果を生む例は少ないでしょう。また、決めたことは可視化して忘れないようにしておくことも大切かもしれません。紙に書いて見えるところに貼り、コメントやイラストを添えて親の気持ちを表現してもよいと思います。

 

そして、決めたのだから当たり前と思わずに、できたことに対して認めてあげること・褒めてあげることをお忘れなくお願いします。多感な時期のお子様は、親が自分をしっかりわかってくれている・見てくれていると感じれば、自ら気づいて進んでやってくれるようになることが期待できます。

 

E-styleでは、少人数制の指導を通じてお子様ひとり1人と向き合い、ご家庭同様の想いを持って接することができるように指導しております。是非ご家庭のご様子を、指導担当にもお伝えください。担当からもお手伝いできるように努めてまいります。

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