作文上達のコツ

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執筆者

稲垣 佑介

白鷗高校附属中学校専門担当

正しく伝わる文章を書くには

小学生の新年度授業が始まって、1ヶ月が経ちました。特に新小学6年生は「次は自分たちの番だ!」という意識が芽生えたのか、学習への積極性が増したお子様が多いように感じます。とても喜ばしいことです。

そんな中で、多くの6年生が特に苦労しているのが「作文」です。

都立中高一貫校の中でも特に白鷗高校附属中の適性検査Ⅰは難易度が高いことで知られており、E-style上野校では毎年、その対策に多くの時間を割いています。説明的文章を読んで筆者の意見をとらえる→それをふまえて自分の意見を組み立てる→意見の補強となる具体例を考える、というのが意見作文問題に取り組むうえでの基本的な流れであり、小6の授業ではその思考訓練をさまざまなテーマの問題を使用してくり返しています。練習すればするほど、「どのようなことを書けばよいのか」ということはスムーズに浮かぶようになっていきます。

では、何で苦労するのでしょうか。

小学生の多くは、頭に浮かんだことを表現したときに、「聞き手・読み手に正しく伝わるか」を意識し切れていません。結果として、言いたいことが正しく伝わる文章にならないのです。たとえば親子の会話であれば、お子様の言葉がちょっと足りなかったとしても、大人が「きっとこんなことを伝えたいのだろう」と先回りして補ってしまうことが多いでしょう。そういったコミュニケーションに慣れているお子様は、どうすれば正しく伝わるのかをあまり意識せず生活できているわけです。その状態で作文を書くと、どこか言葉足らずになるのも当然といえます。

どうすれば、正しく伝わる文章が書けるようになるのでしょう。

これはもう、反復練習しかありません。大人の「目」、特に作文の専門指導ができる担当の「目」を通じて、表現の過不足を一つひとつ指摘してもらう。そして、それをもとに書き直す。このくり返しです。慣れないうちは、「正しく伝えること」に意識を向けすぎて、問われていることや条件・注意への意識がおろそかになることもあります。「書くべき内容」と「表現の仕方」の両方をバランスよく意識しながら指定字数内で書き切る、という練習が大切です。

E-style上野校では、これらの対策を小学4・5年生向けにも実施していきます。4月より開講する『作文演習講座』では、月1回(土曜日)の授業で、適性検査に向けた作文指導を行います。作文の専門指導にご興味のある方は、ぜひ一度、E-style上野校までお問合せください。

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