小3だからこそ大事な調べ学習

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執筆者

荒海 理恵

公立中高一貫校受検記述指導主任

小学校の総合的な学習の時間の「探究的な学習」の中に「調べ学習」というものがあります。自分で決めたテーマについて調べ、まとめ、発表するという流れをとることが多く、論理的思考力や問題解決能力が育まれるとされます。

 

ただ、小学校の宿題として出されると何から手をつければいいのかわからず、なかなか一人では取り組めないことも多いようです。あるいは一人でがんばって作っても、大人の目から見たとき、「これで本当に論理的思考力や問題解決能力が養われるのか?」と疑問に感じることも多いのではないでしょうか。大人からすると、「これがちゃんとできるようになったら、意味のあることだろう」とか「大人になったら絶対求められる力だ」と思う学習ですが、ではどうやったら小学生ができるようになるか考えると、なかなか難しいものです。小学生が小学生なりにまとめているのを見るのはほほえましいものですが……

 

E-styleでは小学3年生のときに「調べ学習」を宿題にしているのですが、上手にできる子には共通する特徴があります。彼ら/彼女らは、他の子の発表を聞くとき、笑顔でいます。他者の発表を聞くのが、楽しくて仕方がないようです。そして発表を聞きながら、なにやらぶつぶつつぶやきます。「あー、そうかー」「きれいだな」「これ私も調べた!」など、など。そして次の週の自分の調べ学習にいかしてきます。調べ学習が上手にできる子の共通する特徴は、他の子の良いところから学べる子だということです。

 

また、E-styleでは定期的に、良い調べ学習をしている生徒を皆の前で紹介します。紹介された子はうれしそうにして、よりハイレベルな調べ学習をしてきます。教室によっては上手な発表を掲示しています。自分の作品が掲示されていることに気付いた子は、ガッツポーズしています。「評価される」ということが、何よりのモチベーションになると思っているようです。

クラスメイトから学ぶこと。成果を評価されること。

この2つがあってはじめて、調べ学習は上達するのだと思います。

大切なのは、環境ですね。

 

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