適性検査の社会を解くためのスキルとは

教師の写真

執筆者

渡邊惇帆

南多摩中等教育学校専門担当

夏休みは長いようで、1日1日があっという間にすぎていきます。お子さまの今の学年での夏休みは人生で1回しかやってきません。貴重な時間をムダにせずにすごせるようにお声かけください。

 

さて今回は、適性検査Ⅱの社会の内容についてお話したいと思います。

社会の勉強はというと、「日本で一番長い川は信濃川」「承久の乱がおこったのは1221年」「衆議院の定数は465人で参議院は248人」などとたくさんの知識を覚えていくイメージがあるのではないでしょうか。たしかに、ある程度の知識が必要なことも事実ではあります。しかし、都立中(区立中)の適性検査では、上記のような一問一答形式のような問題は一切出てきません。ただ知識を覚えただけでは対応できないのです。

年によっては、社会の問題の初めのページには設問がなく、やっと問1が登場するのが次のページの最後ということもあります。そこにたどり着くまでの間に、資料やグラフ・会話文など、いろいろなことを読み取ります。そういう出題方式である以上、単なる知識だけでは解けません。

では、どういうことを理解していかなければならないのか。私がよく授業で子どもたちに伝えているのは、社会のテーマごとにおける「現状と課題」です。例えば「農業」がテーマに挙がったとき、さきほどのとおりグラフや資料が一緒に載せられます。その資料はまさに現在の農業におけるなにかしらの課題と関連性のある資料です。また、グラフや資料というものは一目で伝えたい内容を伝えるためのものという一面もあるので、テーマの内容の特徴を把握していることで、自然と読み取るべきポイントが見えてきます。

 

もちろん、これまでに出題された全ての問題が、そういった社会性のあるテーマばかりだったかというとそうではありません。ある年は郷土料理がテーマだったこともあれば、またある年は、公共交通機関がテーマだったこともありました。そういう意味では、世の中のことをどれだけよく知っているかということも求められます。そこに読解力であったり、計算力だったりを必要とすることもあり、一口に社会と言っても、いろいろな方向につなげて広げることができます。

授業の中でもたった一つの言葉から時には20分以上かけてその内容について説明したり、みんなで議論したりすることもあります。なんとなくの判断をするだけでなく、それをしっかりと自分の言葉(文字)で表現できるようにするためです。

自分の意見・考えをしっかりとまとめる。それを他の人に伝わるように説明する。そういったスキルが求められるのです。

E-styleでは、そのための練習・訓練を日々行っています。今の期間は絶賛夏期講習中です。まだまだ夏の前半戦。受検生もまだそうでない学年の子たちもしっかりと目標を立てて、夏の暑さに負けずに頑張っています。共に切磋琢磨する仲間がいることは非常に大きいことです。

ぜひ、共に競い合ういいライバルに恵まれた環境で一緒に勉強しませんか。

ご興味がありましたら、各教室までご連絡ください。

 

カテゴリー

新着記事

アーカイブ