入試に向けた体調管理

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執筆者

石原 裕一郎

公立中高一貫校受検指導統括責任者

今年はインフルエンザが例年より早く流行するなど、ご家庭でも家族全員の体調管理をどう行うか、考え始めている頃ではないでしょうか。

 

受験生にとっては、いよいよ本番が目前に迫る時期です。

ここ数週間、体調不良による塾生の欠席が多くなってきたなと感じますが、直前期に同じ状態になるのは避けたいところ。

体調不良で力を発揮できなかったということにならないように、感染症リスクの高いこれからの季節をしっかりと乗り切らせたいものです。

 

では、そのために何をすべきか。

長年指導していて感じるのは、詰まるところ大事なのは「食事」と「睡眠」と「運動」の三つです。

ご存知の項目も多いと思いますが、それぞれで注意したいポイントを列挙します。

 

「食事」について

①三食しっかり、バランス良く

免疫力と体力をつけるため、一日三食、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。

②朝食を抜かない

脳のエネルギー源を補給し、体温を上げて脳を活性化させます。

③よく噛む

咀嚼することで脳細胞が活性化し、記憶力や集中力アップにつながります。

④夜食は消化の良いものを

おにぎり、雑炊、うどんなど、脳のエネルギー源となる消化の良いものを選ぶ。そして、少なめに食べることです。消化に時間がかかるものや食べ過ぎは、頭の働きを鈍らせることがあります。

⑤免疫力アップに役立つ食品

ビタミンA・Cを多く含む野菜や果物、腸内環境を整えるヨーグルトや乳酸菌飲料などを意識して摂りましょう。

 

最近は「R-1」などの免疫サポート飲料もあるので、必要であればこうした補助食品を活用するのもよいですね。

正しい食事で、脳を効率よくはたらかせるのが理想です。

 

「睡眠」について

❶規則正しい生活リズム

質の良い睡眠を確保するため、日によって就寝・起床時間が大きく異ならないよう、規則正しい生活を心がけましょう。

❷入試本番に合わせた調整

入試当日のスケジュールに合わせて、起床時間や食事の時間を調整していくと、本番で実力を発揮しやすくなります。早めの「朝型」への切り替えがおすすめです。

❸乾燥対策

加湿器を使用するなど、乾燥対策を行いましょう。特に就寝時の加湿は重要です。

❹適度なリフレッシュ

ストレスは免疫力を低下させる原因にもなります。適度な休憩やリラックスできる時間を作りましょう。

 

睡眠がしっかりとした休息の時間になることは、脳の整理にとっても重要です。

毎晩しっかり休んで、パフォーマンスを保ちたいですね。

 

「運動」について

⑴運動することで学習効率アップ

ランニングでも鉄棒でも縄跳びでも腹筋でも腕立てでもなんでもかまいません。運動をすると脳の中の海馬という部分が成長し、集中力や記憶力が上がることが立証されています。

⑵体育のない日には運動を

大人と違い、小学生・中学生には体育の時間がありますが、これがない日は自分で身体を動かすと集中力や記憶力が上がります。

⑶5分から20分程度で十分な効果が

激しい運動である必要はありません。激しいと続かなくなるというデメリットがあります。5分程度の軽い運動でも集中力が上がって学習に取り組めると立証されています。

 

すでに実施いただいている項目もあると思いますが、学習も体調管理も基本が大事です。

いつもどおりに力を発揮できるように、ご家庭の変わらないサポートを、引き続きよろしくお願いいたします。

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