山を登るように文章を書こう

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執筆者

沖 哲弥

立川国際中等教育学校専門担当

作文において大切なのは、伝えたいことがあること

E-styleの沖です。先日、大菩薩嶺という山に登りました。

家族連れで登れる山ですが、さすが百名山だけあり、素晴らしい眺めです。のびやかに伸びる山稜や富士山の雄大な姿が、晩秋の青空のもとにぴたりと映えて、まさに絶景でした。

 

さて、今日は作文の本質について書きます。

小学生・中学生のみなさん、作文は楽しいですか。入試のため、受験のために書いているんだから楽しくはないという人がいるでしょうし、文章を書くのは好きという人がいるかもしれません。

もちろん、問われたことに対して答える作文ですから、制限がかかって難しいのは確かです。

しかし、作文において大切なのは、伝えたいことがあることです。

世の中に対して物申したい、言いたいことがある、私の話を聞いてほしいといった、ふだんから考えていることや疑問に感じていることを伝えるのが作文なのです。

このとき注意したいのは、テレビや新聞などのマスコミの記事の受け売りはしないことです。ニュースそのものはただの事実です。すでに報道されている事実を改めて作文にする意味はありません。そうしたニュースを耳にして、自分で考えたことを述べるから文章を書く意味があるのです。

それをさらに、自分の身近に起こっていることに当てはめて、自分に関係のある話題だという意識をもって考えるともっと良い文章が書けるようになります。

実際はふだんからいつもいつも物事を深く考え続けるのは難しいでしょう。しかし、少しずつであっても、ひとつひとつの物事について自分で考えることからしか伝えたいことは生まれません。

登山と同じです。タクシーやヘリコプターで頂上に立っても自分の身にはなりません。一歩一歩着実に自分の足で登るしかないのです。

登る先には素晴らしい風景があると信じて。

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