【シリーズ】都立自校作成高校入試分析:英語編

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執筆者

横山 継

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今年のポイント:内容の「読解力」を問う問題が多かった

英語科主任の横山です。中学部のシリーズ企画「都立自校作成校入試分析」、3回目の今回は「英語」です。得意な方も苦手な方も、都立自校作成校が第一志望の方も都立共通問題校が第一志望の方も、皆さんにとって必要となる情報となります。ぜひお目通しください。

まず、一番のポイントは、比較的読みやすい長文にもかかわらず、解答を出すのに時間を要する問題が多かった点です。それは「知識や技能」といった文法問題ではなく、内容の「読解力」を問う問題が多いということを意味します。それを踏まえて、今年の特徴としては以下の3点が挙げられます。

特徴① 文脈や段落全体に書かれていることから正解を判断させる問題の増加

1つ目は「文脈や段落全体に書かれていることから正解を判断させる問題の増加」です。長文中に答えがそのまま記載されているのではなく(そういう問題もありますが)、まとまった文章を読み、それが「つまり、どういうことか?」を導き出す「思考力」を使って解答を選ぶ問題が増えているということです。これは大学入学共通テストにも通じることです。

特徴② 図表などを使った問題の増加

2つ目は「図表などを使った問題の増加」です。文章の選択肢ではなく図や絵や表などを使って、文章内容を理解しているのかを訊いてきます。素早く内容を把握する力がないと、何度も本文と図表を確かめることになってしまいます。

特徴③ 多岐に渡るテーマの英作文

3つ目は「多岐に渡るテーマの英作文」です。自分の意見をある程度は自由に書くことができますが、そこに「テーマ=条件」を設けることで難易度を上げています。いろいろなタイプの英作文練習もこなしていないと、時間内に書きあげることは難しくなっています。

 

これらに対応するために、ぜひ2つのポイントを意識してください。1つは、普段の学習から「英語と日本語を行き来する癖」をつけておくことです。つまり、英文和訳と和文英訳です。思考力や文章内容を素早く把握するためには「日本語力」も重要です。前回の数学でもありましたが、英語でも「言い換える力=換言力」が必要です。2つ目は「時間内に仕上げる」練習です。他教科同様、都立高校入試の英語も50分間の試験時間ですがリスニングがあるため、42分程度しか自由に使える時間がありません。宿題などをするときも時間を計って実施して、時間内に解ききる練習をしてみましょう。

次回は理科・社会の問題についてお伝えします。

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