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執筆者

沖 哲弥

立川国際中等教育学校専門担当

塾の授業や宿題は順調に進んでいるでしょうか。

お盆が近づき、夏の勉強が後半に入ろうとしています。

ところで、受検生にとって夏の勉強の目的は何だと思いますか。

これまで学んできたことの総復習? 弱点の克服?

たしかに、総復習も弱点克服も大切です。しかし、よく考えてみてください。

本当にそれだけでしょうか。具体的に自分の弱点を理解していますか。

 

総復習は、受検生なら夏休みに全員が行います。全員が行うことをするだけで、他の受検生と差をつけられるでしょうか。

完成度が一人ひとり違うから少しは差がつくとは言えますが、少しの差です。

では、総復習する目的は何か。それは、自分の苦手分野をはっきりさせることです。

そして、それを秋以降の学習に生かすことです。

 

何でもできる受検生などいません。何でもすらすらできたいけれど、実際にはすらすらできない分野や問題があります。大切なのは、できない自分を認めることです。

何でもできる自分ではないことを認める→苦手分野に正面から取り組む覚悟をする→どこが苦手なのかをはっきりさせて苦手の問題群を解きまくる

この一連の作業を、夏休みの後半から9月にかけて行えば、秋以降の成績の安定と伸びは保証されます。

 

もう少し具体的に説明しましょう。

苦手分野はこれまでの学習を通してなんとなく分かっているはずです。

でもそれは、「なんとなく」です。「速さ」が苦手だとか。「要旨まとめ」が苦手だとか。

その「なんとなく」を「はっきり」に変えるのです。夏休みという長く勉強に取り組める時間を使って。

「道のりと速さと時間の関係があいまいで×か÷か実は迷う」

「逆比は知っているけれども、どうもうまく使いこなせない」

「要旨をまとめる前に、そもそも要点を正確に見ぬけていない」

「九九の7の段がいまだに完全ではないからわり算やかけ算の筆算でミスをする」

「九九はまちがえないが筆算を斜めに書くせいで最後の足し算でミスが出る」

「問題文を最後まで読まずに解き始めるから指定語が抜ける」

「自分の考えを書いてからどんな体験を書くのかを考えるから、ずれた作文になる」などなど。

A4ノートを一冊用意します。「できないをできるに変えるノート」と名付けます。

苦手はひとつやふたつではないでしょう。総復習を通じて浮かび上がった苦手をすべて細かくノートに書きます。

書かずに頭の中だけに置いておいてはいけません。

そして、例えば速さの問題であれば、苦手問題を10~20問ほどかき集めて(コピーして)ノートに貼っていきます。

解くための空白部分を作るのを忘れないように。

そして、すぐに取り組み始めます。次の日に回してはいけません。少なくとも初めの1問は解いておきましょう。

解き進めていくと初めはちょっと大変ですが、20問も解かないうちに分かってきます。

分かったという感覚はその人にだけ実感できます。まずはこれで苦手を1つ克服です。

できるようになった新しい自分がそこにいます。

そして、次の苦手に取り組みます。終わったら次……

こうして苦手が消えていきます。

もちろん、また新たな苦手が現れます。しかし、もう克服の仕方を知っている受検生は大丈夫です。

苦手問題群を集めて「できるノート」に貼ればいいのです。時間のあるときに一気に取り組めばできるに変わるでしょう。

 

進化した受検生になる一歩がこの夏にあります。

総復習を通じて苦手を知る。そして、苦手を克服する方法を体得する。

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