合格する答案を書く3つの方法

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執筆者

石山 純也

中野校校長 / 富士・大泉高校附属中学校専門担当

E-style中野校の石山です。

今回は「合格する答案を書く3つの方法」というテーマでお送りいたします。

 

早速ですが、「合格する答案を書くには」どうしたらよいのでしょうか。

まずは、孫子(中国の春秋時代の武将)が残したように、「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」ということを考える必要があります。

 

まず「敵を知」るために、学校のホームページを見てみましょう。すると、適性検査の「出題の基本方針」というものがあります。

 

よく読むといくつかのキーワードに気づきます。

「学習活動への意欲と適性及び豊かな表現力」「思考・判断する力」

「わかりやすく説明する力」「文章の内容を的確に読み取る力」

「自分の考えを論理的かつ適切に表現する力」

「読み取ったことを踏まえて自分の考えを文章で表現する力」

「数理的に考察・処理する力」「図形の構成について思考・判断する力」

「複数の資料から読み取った情報を考察し、的確に表現する力」

「実験の記録と必要な知識を結びつけて考察し、的確に表現する力」

「課題を論理的に解決する力」「空間を認識する力」

と、さまざまな「ちから」を要求されていることがわかります。

 

特に何度も繰り返し出てくるのは、「論理性」と「表現力」でしょうか。

論理的であるというのは、「答えに根拠があること」と「問題の条件を満たしていること」です。

適性検査では、「答えの根拠」が必ず資料や本文の中に含まれるように問題が作られています。

文系であれば「○行目に□□と書いてあるから」と答えられること、理系であれば「考えをまとめた図や表、途中式、筆算」があることが、「根拠がある」ということになります。

 

大切なことは、自分が考えたことを図式化して、相手に説明できることです。

考えたことを図や表にまとめられない人は、それを記述することもできません。

論理的に説明をするためには、まずは、「思考の図式化」を心がけましょう。

 

次に、「条件を満たす」というのは、「聞かれていることにきちんと答える」ということです。

「きちんと答える」ためにも、問題文の条件にあたる部分に線を引く習慣はつけてください。

「○文字以内で~」「理由を~」「あてはまらないものを~」「すべて~」「抜き出して~」「小数第1位を四捨五入して~」など、見落とすとそれだけで不正解になってしまう条件には特に気を付けましょう。

 

条件が把握できたら、次は聞かれていることを考えます。

なぜと聞かれたら「~から。」「~ため。」「~ので、……。」の形で答える、

AとBを比べてと言われたら、「Aは~、Bは~」「Aは、Bより~」の形で書く

など、記述解答の答え方には一定の「型」があります。

この「型」を習得し、聞かれていることについて「条件」を満たすように解答を書く訓練をすることが大切です。

 

「聞かれていること」に対して、「図式化」して整理した頭の中を、条件を満たすように「言語化」できれば、自分が言いたいことがしっかりと相手に伝わりますね。

つまりは、それが「表現力がある」ということです。

 

適性検査は、限られた時間の中で、難しい説明文や長い会話文、複数の資料を読み取って、記述で答えを書かなければいけません。また、合格に必要な点数は100点ではないため、どの問題に優先して取り組むか、など作戦を立てる必要があります。

でもそれは、受検の直前期に各校舎の先生と相談しながら決めれば良いことです。

 

今回のテーマである「合格する答案を書くには?」に答えるとすれば、

1.ふだんから答えの根拠を明確にし、条件を満たした答えを書くようにする。

2.「思考の図式化⇒言語化」を意識して手を動かすようにする。

3.問題文の条件に線を引くくせをつける。

という3つが解答であり、今からできることなのではないでしょうか。

みなさんの書いた答案が、「合格答案」になることを期待します!

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