教師の写真

執筆者

山﨑 志穂

公立中高一貫校受検記述指導主任

E-styleでは2月から新学年が始まり、多くの新入生が入塾してきました。特に私が担当する小学3年生は、塾自体が初めての子が多く、日々成長を感じています。

 

例えば4月に入塾した男の子。

1日1ページずつ取り組む漢字の宿題を、1日でまとめてやってしまいました。1日でたくさんのページができたことは褒めつつ、取り組み方を確認したところ、翌週は3日に分けて取り組めました。挑戦したこと、先週よりレベルアップしたことを褒めると、「来週は1日1ページできるかもしれない」とひと言。

今では毎週それが続けられるようになっています。

 

例えば2月に入塾した女の子。

人前で間違えることが怖くて、記述の問題になるとなかなか鉛筆が進みませんでした。「間違えたらどうしよう……」と授業前にお母さんに相談することもあったようです。ですが、授業の中で友だちの意見にたくさん触れ、やがては自分の意見を恐れずに発表できるようになりました。

春休みに初めてきた体験生に向かって、「ここでは間違っても大丈夫だよ」と自分から声をかけてくれた姿が忘れられません。

 

字が雑だった子が、自分なりに気をつけて書いている。知らない人を苦手にしていた子が他の学年の先生と話すのを楽しみにしている。音読がたどたどしかった子が、必死にふりがなをうち、音読の挙手を求められると一番に手を挙げるようになる。

 

この3ヵ月の間でも多くの成長の瞬間を見ることができました。

その場で成長することもあれば、知らないうちに成長することもある。

あっという間に成長する子もいれば、亀のように時間がかかることもある。

 

「3年生、作文講座もう始まった?」

「来週がはじめての作文だよ」

「あれは僕も苦労したなぁ~」という4年生の男の子。

彼は3年生の授業では集中力が足りず、毎回終わる時間を気にして私に聞いては叱られていました。

しかし1年後の彼は違います。

「(19時から始まった)算数・理系の宿題が19時35分に終わりそうだけれど、20時まで勉強できるかな? いや、やる!」

そんな彼の独り言に私は嬉しく、けれど勉強の邪魔はしたくないので「頑張れ」とこっそり応援するのみです。

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