解き直しのススメ

教師の写真

執筆者

石原 裕一郎

公立中高一貫校受検指導統括責任者

ここ数日で気温がぐっと上がり、蒸し暑い日が続いていますね。
もうすぐ学校も夏休みに入り、受験(受検)生にとっては勝負の夏が目前に迫っています。
この夏の学習で大きな成果を上げるためにも、意識してほしいことがあります。
それが、受けた模試の「解き直し」です。

適性検査型に限らず、試験として課される問題は以下のステップで解答することになります。
①問題を解くために必要な情報を整理する
②情報を使う順番や活用する公式を決める
③考えた道筋に従って答えを導く
間違えた問題は、上記のうちどの段階で失敗したのかを把握することが大事です。
解き直しで自分のミスの傾向を理解できたら、次のような学習を心掛けましょう。

①でのミスが多い場合
「問題文に線を引く」作業はできていますか?
会話や資料、設問の中で鍵になる条件をまず目立たせましょう。
その上で、具体例が与えられている問題は行った作業や記述の方向性をじっくり確認します。
これらの作業は適性検査ならではの問題文でないと練習しにくいので、受けた模試の問題を大いに活用して解き直しましょう。

②でのミスが多い場合
「初手と文末」を意識できていますか?
算数系の問題では、整理できたあと何をするか、各単元での有名手法は使いこなせるようにしたいところ。
この学習には、いわゆる一行問題で量をこなすことも大事です。
一方で、資料読解等の問題では、問われたことに素直に答えているかが非常に大切。
聞かれていることを述語として終えるには、どの資料を残すべきかをまず考えてください。
模試の解説で最初に何をしているかを確認し、マーカーを引くのも効果的です。

③でのミスが多い場合
「見直すタイミング」は工夫できていますか?
時間が足りないもしれませんが、最後まで終えてから一気に見直すのではなく、要所要所で見直す時間を設けるスタイルも検討してください。
特に記述で、書いている途中でおかしくなってしまう場合は、書くべきキーワードを簡単に残しておくとよいでしょう。

①②③のどのミスが多いかは決められない場合
「時間配分と解く順序」の作戦は立てていますか?
ミスの種類がばらける場合、取り組んでいるときの状態が設問ごとに安定しない可能性があります。
ある程度冷静に問題を解けるよう、取り組む科目の順序も考えてみましょう。

上記はあくまで一例ですが、それぞれのタイプに多い生徒に効果的だったアドバイスを紹介させていただきました。
「当たり前のことを完璧にこなす」力をつけることが、適性検査対策の王道です。
正しい学習を積み重ねて、合格に一歩一歩近づいていきましょう。

我が子の場合はどのような対策が効果的か、が気になりましたら、ぜひ各校舎にお問い合わせください。
学力診断を通して、専任担当がプロの目線からわかりやすくアドバイスさせていただきます。

【無料】お子さまの適性がわかる!学力診断テスト

カテゴリー

新着記事

アーカイブ