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執筆者

石山 純也

中野校校長 / 富士・大泉高校附属中学校専門担当

今回のテーマは「理系学習のコツ」ということで、「理系になるための方法」について考えたいと思います。

 

このテーマで、このブログ記事を開いてくださって、ここから先を読み進めてくださる方は、理系に苦手意識を持っていたり、自分は文系だと思っていたりするかもしれません。

 

その中で、「算数はセンスだ(そして自分にはそのセンスがない)」と諦めている方はいらっしゃいませんか?

ちょっとお待ちください!

 

たしかに、算数には一定のセンスが要求されます。ただし、そのセンスは「磨けるし育てられる」ものです。

歌のうまさや、絵のうまさは、生まれ持ったセンスだけではなく、好きで努力して磨いた、後から身につけた技術であることと同じように、算数のセンスも努力や習慣で磨けますよね。

 

そもそも、よく言われる「算数のセンス」とは、どんなものなのでしょうか。

 

・数や量の感覚がある(例:だいたいこれくらいという見当がつく)

・規則性に気づく力がある(例:数列のパターンや図形の対称性や類似性に気がつく)

・論理的に筋道を立てて考える力がある(例:場合分けや条件整理ができる)

・思考を図式化する力がある(例:与えられた情報を図や表や式にできる)

 

これらは「才能」のように見えるかもしれませんが、実は多くは経験や訓練で育つ力です。

 

そして、センスがあると思われがちな子は、以下のような特徴があります。

 

・小さいころから遊びや日常生活で数や図形に親しんでいる

(例:お金・ゲーム・積み木・パズルなど)

・間違えても諦めずにわかるまで考える習慣がある

・解法を暗記するのではなく「なぜそうなるのか」を考える習慣がある

 

つまり、センスがあるように見える子は、日々、理系的な力を磨きながら、それを積み重ねて生きてきたということなのです。

 

「たしかに!」と思う方もいれば、「そんなことをしてこなかった」という方もいるかもしれません。

仮に「そんなことをしてこなかった」と思ったとしても、お子さまはまだ小学生ですから、諦める必要はまったくありません。

今日ここから意識して「理系的な習慣」をつくっていきましょう。

 

※石山の私物の「お道具箱」の中身です。

 

理系的な習慣とは、具体的に申し上げると、次のようなことを意識することです。

 ・答えよりも考え方に注目する(答えが当たっても考え方が違っていたら○にしない)

 ・計算する前に答えのだいたいの数を予想する(その後当たり外れについて考える)

 ・与えられた情報を図や表や言葉にする習慣を持つ(ほかの人に説明する機会を持つ)

 ・日常生活で数や形の感覚を意識する(パズルや論理クイズや家のお手伝いなどで)

 ・暗記型のドリルではなく、思考力型の問題にたくさん触れる(計算力も必要ではある)

 ・間違えても気にしないで、わかるまで直しをする(わからない問題は質問をする)

お気づきのことと思いますが、この習慣は、理系だけに必要なものというわけではなく、適性検査の勉強全体に有効なものですし、E-styleが目指す方向性そのものですね。

理系になる! ということは、どんな勉強もできるようになる! ということです。

算数のセンスを磨いて、無敵になりましょう!!

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