模擬試験を有効利用する方法

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執筆者

沖 哲弥

立川国際中等教育学校専門担当

模試は弱点を発見するために活用するもの。間違えたら、必ず解き直す!

小学部主任の沖哲弥です。前々回の模擬試験についての続きです。

前回、模擬試験を受けるとき、今日は本番だという気持ちで取り組むのが大切だという話をしました。しかし、心構えはそうあってほしいのですが、やはり模試は模試なのであって、本番前のリハーサルならではのチェックするべき点がいくつもあります。

まず、模試は弱点を発見するために活用するものです。本番に臨むにあたってどこを強化すると良いかを教えてくれるものです。結果が返ってきたら、たとえば統一模試ですと、教科別答案用紙の横に詳細分析の表がついていますから、その中の「再学習」の欄に▼マークがついている問題は、必ずすぐに解き直しをしてできるようにしておかなくてはいけません。これは「正答率の高い問題なのにあなたは×でした」というときにつく記号です。正答率が高いということは問題が易しいということですから、解けるはずです。でも、間違えたのです。こうした問題で間違えると他の人と差がつきやすいですから、絶対に正解できるようにしましょう。そして、仮にその問題が正解だったらあと○点上昇していたというところまで考えるのです。それが12点であれば、84点ではなく96点だったかもしれません。解き直しをする気力が生まれてきませんか。

 

解くときに使った筆算や表や書き込みなどを消さずに残すこと

そもそも、まちがえた問題を解き直すとき、どう解いたのかが問題用紙に残っていなくては解き直せません。そのため、模試当日にしなくてはいけない大事なことがあります。それは、解くときに使った筆算や表や書き込みなどを消さずに残すことです。そして、解答を答案用紙に写したら、問題用紙にも解答を書き残しましょう。選択問題の場合は、アイウエの上から丸を付けるだけで構いません。

解き直しは2度行います。1度目は模試が終わった直後。2度目は数週間後に結果が返ってきたときです。2度行うことで、一度では忘れかけていた解き方を定着させやすくなります。

さらに、解くのにかかった時間(分)を問題用紙に書き残すことができるならベストです。大問ごとでもかまいませんし、小問ごとに書き残す余裕があるならそれでもかまいません。あとで正答率と自分の正誤と見比べると、時間をかけてはいけなかった問題やもっと時間をかけてしっかり解くべきだった問題があったことに気づきます。

模擬試験は、結果に喜んだりがっかりしたりするものではなく、全力で受けて、その後に届く帳票を見て弱点を知り、どこを伸ばせば合格ラインに届くのかを知るものです。上手に活用して学力を伸ばしましょう。

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