2025年度 入試分析

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執筆者

石原 裕一郎

公立中高一貫校受検指導統括責任者

本題に入る前に、トップページにも記載がございますが、本年のE-style都立中・千代田区立中合格実績は以下の通りです。

 

  • 小石川中等教育学校 10名
  • 白鷗高校附属中学校  8名
  • 両国高校附属中学校 12名
  • 桜修館中等教育学校  4名
  • 富士高校附属中学校 13名
  • 大泉高校附属中学校  1名
  • 南多摩中等教育学校  1名
  • 立川国際中等教育学校 9名
  • 武蔵高校附属中学校  1名
  • 三鷹中等教育学校   8名
  • 九段中等教育学校  15名

 

今年も1教室平均10名以上の合格者を教室から送り出すことができました。

受検生のみなさんには、ぜひこの入試で得たことを新生活にも存分に活かしてほしいと思います。新たな学びのステージで、大いに輝くことを期待します。

 

 

さて、ここからはタイトルにもあるとおり、今年の入試のポイントをいくつかお伝えします。倍率や募集形態の変更に関する今年のトピックスは、林川のブログで触れておりますので、概況にご興味がある方はそちらもお目通しください。

https://e-style.eikoh-seminar.com/blog/5440/

 

① 全11校の作文テーマについて

数年前から、課題文で与えられたことを学校生活(ふだんの生活)でどのように生かすか、というテーマが頻出しています。今年もその傾向は続き、以下の2点に関する出題が中心でした。

 

  • 身近な物事への気づき(別視点の獲得)
  • 自らの姿勢、態度の振り返り(自律や他者との関わり)

 

適性検査対策を行っているならどこかで触れたことのある内容で、その分、受検者の個性が作文に表れやすいテーマと言えます。自らの感受性を閉ざさずに、周りからたくさんのものを吸収していきたいところです。

 

②共同作成問題について

出題傾向は例年どおりで、問題文や例示はよりわかりやすくなり、受検者の実力そのものを測りやすい出題となりました。問題量も適切で、過去問題をしっかりこなしていれば手応えを感じやすい入試であったと言えます。

一方で、採点者目線で見ると問題文の条件がはっきりと示されている分、条件無視で減点しやすい構成になっています。特に理科社会はざっくりとした記述だとポイント漏れが発生しやすく、条件を守りながらいかに冗長になることを防ぐかに表現力の発揮しどころがありました。要点をシンプルに示す練習は、ふだんから意識したいところです。

 

③独自問題について

学校ごとの特色はそのままに、共同作成問題と比べるとクセの強い問題が例年通り並びました。今年は特に、適性検査Ⅲの算数でピリリと辛い問題を出す学校が多く、一問に時間をかけすぎてしまったり、細かな条件まで反映できなかったりした受検生もいたのではないでしょうか。

共同作成問題と比べると問題文にやや分かりにくい部分が混じることも多いですが、学校別の対策を行うことで問われている内容は理解しやすくなります。

志望校の出題傾向を把握しながら、多くの演習を積むことで対策したいところです。

 

 

都内公立中高一貫11校全体のお話として、シンプルに要点を記載いたしましたが、より詳しい内容は、3月16日に新宿で実施する「入試報告会」や、各校舎で定期的に行っている「特別講演会」等でお伝えしております。

ご興味がありましたら、ぜひ会場に足をお運びください。

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