執筆者
石山 純也
中野校校長 / 富士高校附属中学校専門担当
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所属教室
2月の新年度開始から、早くも一か月余りが経過しました。学年が一つ繰り上がったことに伴い適性検査対策も本格化し、授業のスピードや宿題の量や扱う問題の深さに、最初は戸惑いもあった人もいるでしょう。大量の課題に四苦八苦しながらも、少しずつペースをつかみ、「受検生」としての顔つきに変わってきているのを見ると頼もしく思います。
さて、いよいよ春休みがやってきます。この春休みを単なる「学年間、あるいは講習間の空白」にするのか、それとも「合格への踏切台」にするのか。今回は、新年度のスタートダッシュを確かなものにするための、春休みの学習における「4つの留意点」をお話しします。
1.「学習の型」をこの時期に完成させる
2月から始まった新年度カリキュラムにおいて、塾生の皆さんに求めてきたのは、知識の習得以上に「学習の型」を身につけることです。具体的には以下の3点です。
- 家庭学習で「○つけ」と「解き直し」を徹底しているか。
- 記述問題において、設問の条件(制約)を漏らさずチェックしているか。
- 計算過程や考え方のプロセスを、他人が見てもわかるようにノートに残しているか。
適性検査は、単なる暗記量で決まる試験ではありません。学校の成績である報告書点も含めて「どう考えたか」というプロセスが評価の対象です。この「学習の型」が崩れていると、いくら問題を解いても学力は積み上がりません。春休みは自分の「学習の型」が本当に定着しているかを再確認する絶好の機会です。型が固まれば、4月以降の授業の吸収効率が格段に良くなります。
2.2月・3月の「やり残し」をゼロにする
新年度が始まってからの数週間、お子様は密度の濃い学習を続けてきました。その中で、「ここはまだ不安だな」「宿題が中途半端だったかも」という、小さな「やり残し」が心の重荷になってはいないでしょうか。新しい学年の本格的な学びへ向かう際、背中に「不安」という重石が入っていては、足取りが重くなってしまいます。春休み中に前月までのテキストをもう一度開き、「×がついた問題を自力で解ける状態」にまで解消しておきましょう。「やり残しがない」という自信が、4月以降の最大の武器になります。
3.「毎日机に向かう」ことで、生活リズムを守る
春休みは、学校の授業がなくなり、塾の時間割も講習期間用の変則的なものに変わります。ここで最も注意すべきは、「学習ペースの崩壊」です。午前中にゆっくり寝てしまったり、ダラダラと過ごしてしまったり。一度崩れたリズムを4月に戻すのは至難の業です。たとえ塾の講習がない日であっても、「毎日決まった時間に必ず机に向かう」ことを徹底してください。漢字一文字、計算一題でも構いません。「今日もやり遂げた」という継続の事実が、お子様の自律心と自信を育てます。受験は「知力の勝負」であると同時に、自分を律する「精神力の勝負」でもあります。この休み、一日の空白も作らずに走り抜けましょう。
4.難度の上昇を「自習室」と「質問」で乗り越える
学年が上がるにつれ、学習内容は抽象的になり、難度も上がります。「解説を読んでも納得できない」という場面が増えるのは、より高度な思考ステージに立っている証拠です。そんなときは、ぜひ「自習室の活用」と「先生への質問」を促してください。家では誘惑に負けてしまうときも、同じ目標を持つ仲間が集中している空間に身を置くだけで、質は格段に変わります。また、わからない箇所を自ら質問し、解決の糸口を掴み取ろうとする積極性こそが、今後の伸び代を決定づけます。
おわりに:「合格したい」は「願い」か「意志」か?

何もしなくても合格できるなら、それは誰もが合格したいに決まっています。
でも、実はものすごく頑張って成長した人だけが志望校の門をくぐることができるとしたら……。そのために、ものすごく頑張りたいですか?
と問われて、どれだけの方が大きな声で「はい!」と答えられるでしょう?
この春、受検を「誰かに与えられた課題」ではなく、「自分の物語」にすることができたなら、合格はもう手にしたも同然です。お子様が「自分の意志で机に向かう」瞬間を一つでも多く作れるよう、私たちも全力でサポートしてまいります。ご家庭におかれましても、お子様の小さな努力の変化を見逃さず、ぜひ温かい励ましをお願いいたします。
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