問いに対してまっすぐに答える

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執筆者

沖 哲弥

立川国際中等教育学校専門担当

都立中の適性検査で大事なことは、問われていることにまっすぐに対応した答えを書くことだと言われます。聞かれたことに対して正しく答えるだけですが、これが意外に難しいのです。

 

たとえば以下のような問いがあります。

問題:年平均気温、年間降水量がそれぞれ選んだ食材とどのように関係しているのか、図と会話文を参考に、説明しなさい。

さて、何が難しいのでしょうか。

年平均気温と年間降水量が選んだ食材にどう関係があるのかを図を見て考えます。

図は、横軸が年間降水量、縦軸が年平均気温のグラフです。年間降水量が1000~1200mm、年平均気温が10~14℃付近に食材①と②の2つのドットが打たれています。食材③と⑤は年間降水量1900~2400mm、年平均気温10~13℃付近にあります。食材④と⑥は年間降水量が1800~2000mm、年平均気温14~16℃付近にあります。こうした数値を使って答える受検生はたくさんいます。

しかし、このまま答えにするのは誤りです。問いの中で参考にせよとあるのに、参考にしていない項目があります。それは「会話文」です。問いの直前の会話文には次のようなせりふがあります。

 

花子:年平均気温が高い地域と低い地域、年間降水量が多い地域と少ない地域を、さらに分かりやすく表したいのですが、どうすればよいですか。

先生:縦軸を年平均気温、横軸を年間降水量とした図を作成して……

 

これを読むと、数値は使わず、年平均気温は「高い」「低い」、年間降水量は「多い」「少ない」と表せばよいことが分かります。長い表現が必要ないので、短時間で答えが書けるわけです。

意味もなく「会話文」を参考にして、と入れるわけがないのに、勝手に無視をしてしまう癖を修正しなくてはいけません。

 

あるいは、次のような問いがあります。

問題:「太陽」「ふりこ」「ろうそく」の中から一つを選び、それが時間を計るのに適していると考えられる理由を、その動きや性質にふれて説明しなさい。

これに対して、次のように答えてしまう受検生がいます。

「太陽は、12時に南中するようにどの方向にあるかで時間が分かるから。」

「太陽の位置や角度から時間が分かるため。」

これらは典型的な、問いに正対していない答えです。「時間を計る」のではなく、「時刻を知るのに適している理由」を答えてしまっているのです。

 

こうした勝手な読み違えを防ぐには、急いで飛ばし読みをする癖を改めなくてはいけません。どれほど時間が切羽詰まっていても、目が文字の上をうべることなく一文字一文字正確に読む。これしかありません。

そして、正確に読んでどうするのか。想像するのです。

初めの年間降水量の例では、会話を読みながら3人が何をしようとしているのかを想像するのです。すると、表に書き出したけれどわかりにくい。だから図にして見て分かるようにしたことがわかります。

 

ふたつ目の例で言えば、ろうそくで時間を計る? どうやって? と自問自答するのです。すると、目盛りが書いてあるろうそくが燃えて短くなっていく様子を想像できるかもしれません。

太陽で時間を計る? どうやって? と自問自答します。そのうち、日時計を思いついて、棒の影が規則正しく動いていく様子を想像できるかもしれません。

ふりこは想像しやすいですね。

 

過去問演習を通じて、こうした想像力だけでなく、得点力をアップさせるさまざまな力を鍛えてきます。

過去問演習のコツをもっと詳しく知りたい方は、E-style各校の専門担当にお問い合わせください。

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