積み重ね、振り返り

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執筆者

稲垣 佑介

白鷗高校附属中学校専門担当

東京都内の公立中高一貫校の「入学者決定」まで、あと7ヶ月を切りました。ということは、小学6年生の子どもたちが中学受験(受検)に向けて勉強できるのも、あと半年あまり、ということになります。大人からすると「あと半年しかない!」と焦る気持ちが強まる時期ですが、子どもたちの様子を見ると、焦り始める子ばかりではありません。どちらかというと「まだ半年もある」と余裕を見せる子のほうが多いように感じます。生きてきた時間の長さが違う分、「半年」という時間の長さについても認識が異なるわけです。その認識のズレが、大人側の焦りを増幅させる一因でもあります…。

 

「夏休みに入って朝起きなくなった…」

「机には向かうけど勉強し始めるまでに時間がかかる…」

「始めたと思ったらすぐ休憩している…」

毎年、夏休みになると、保護者様からこういったお悩みのご相談が多く寄せられます。こんな過ごし方をしていたら合格できないのではないか、もっと厳しくしたほうがいいのか、先生からも何か言ってやってください、と。

 

私は毎年、受検指導をしている中で、この時期に「やりなさい」「やらなければダメだ」といった声掛けがプラスに働いた記憶はあまりありません。特に公立中高一貫校はどの学校も「自主性」「自立(自律)」を重んじていることもあり、「やれと言われたからやる」という段階で止まっている小学生は、適性検査でも苦労しますし、もし入学できたとしてもその先でもっと苦労します。

 

義務感で取り組むのではなく、子ども自身がモチベーションを上げて自発的に取り組めるようにする、そのために必要なことのひとつが「達成感」です。最初はあまり乗り気でなかった子も、1日、そして1週間の学習を振り返ったときに「こんなにがんばったんだ」と思えると、自然と「明日も(次週も)がんばってみよう」という気持ちになるものです。

 

そのために大切なことは、

①学習した時間・内容を必ず記録する(簡潔に、でかまいません)

②1日の終わりにその日やったことを振り返り、次の日にやろうと思うことを書き出す

③週に1度、その週にやったことを振り返り、次の週にやろうと思うことを書き出す

この3点です。③は、保護者の皆様もぜひ見てあげてください。そして「こんなにがんばったんだね!」とほめてあげてください。これを夏休みいっぱい続けて、最後に振り返ったときにどれほどの努力ができていたか、ということを子どもが感じられれば、その先も高いモチベーションを持って取り組めるはずです。

 

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