合格力を身につける段階へ

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執筆者

石原 裕一郎

公立中高一貫校受検指導統括責任者

E-style受検指導統括責任者の石原です。
3年前にも同じテーマで執筆させていただいています(https://e-style.eikoh-seminar.com/blog/515/)ので、この数年で感じる「変化」を中心にお伝えさせていただければと思います。

 

指導者の立場から見ると、ここ数年で、目指すべき都内公立中高一貫校の出題は「より丁寧に、よりわかりやすく」なったと感じます。
何を答えてほしいのかに迷うことはほぼなくなり、学んできた成果を発揮しやすい出題が増えています。

 

その分、演習の質や量を意識して学習をどれだけ積み重ねられたかが、本番での解答速度に強く影響しているようです。
よく言われることですが、質を上げるには、課題を解く際に「丸付け」や「直し」を正しく行うことが王道であり、最短ルートです。
「この問題なら自信がある!」といえるパターンをどれだけ増やせるか。
正しい学習を通して盤石な学力を担保していくことで、合格力は大きく向上します。
経験値を活かして本番に臨むという、昔も今も変わらない作戦の価値を、お子様とともに今一度見直してほしいと思います。

 

また、作文のテーマでは、近年「どんな中学生になりたいか」といった個人の意思を確認する出題が多くなっています。
ちょうど都内公立中高一貫校の黎明期にみられたようなテーマに原点回帰していると感じますが、学校側が求める「リーダーシップ」がみられない生徒が増えているのかもしれません。

特にWithコロナ以降、デジタル教材による視聴覚面でわかりやすい学習が増えたことで、実際指導している私がみても、「想像する力」が弱い塾生は増えていると感じます。
お子様が経験したことがない物事に対応する力を養うためにも、自分の理解の範疇を超えた内容であってもシャットアウトせず、悩み抜く時間を大切にする環境を作っていただきたいと思います。

 

入試まであと136日。
今年度も各校舎の主任が考え抜いた、充実した指導をお約束します。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」の精神で、お子様とともにすべきことを一つ一つ、丁寧に進めてまいります。

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