「わからない」を成長に変える! ~これからの時期に大切にしたい理系学習のコツ~
執筆者
石原 裕一郎
公立中高一貫校受検指導統括責任者
夏休みを迎えるまでのこの時期は、各学年の学習が本格化するタイミングです。授業の内容が少しずつ難しくなり、お子さまのノートに「わからない」がじんわりと積み重なってきているのを感じる親御様も多いのではないでしょうか。
「うちの子、新しい学びを楽しみながら進められているかしら……」
そんな不安をお持ちの方へ、今回は適性検査に向けた「理系学習のコツ」について、日頃の指導の中で感じている大切なポイントをお伝えします。
1.「間違える勇気」を育んであげてください
宿題をチェックしていると、単元が難しくなるほど「全問正解」できれいに埋まったノートを見かける機会が増えます。
お子さまに理由を聞くと、「教科書の解説を見ながら解いた」「お父さん・お母さんに教えてもらいながらやった」と教えてくれることが多いのですが、実はこれ、指導側としては「少し危険なサイン」として捉えています。
なぜなら、この方法に慣れてしまうと、テスト本番で思うように点数が取れなくなってしまうからです。
例えるなら、「常に補助輪をつけた状態で自転車をこいでいる」ようなものです。隣で大人が誘導してくれれば解けるのに、本番で補助輪(ヒント)がなくなった途端、自力ではスタート地点にも立てず、すぐに転んでしまうのです。
勉強において「失敗する(間違える)経験」は非常に大切です。
「解けなくて悔しい」「わからなくてイライラする」といった負の感情は、一見かわいそうに思えますが、実はこの心が動く瞬間こそが、記憶を脳に深く定着させる特効薬になります。
宿題での間違いは、テストや入試本番での失敗に比べれば、いくらでも取り返しのつく「最高の成長のチャンス」です。ぜひ、ご家庭でも「最初から正解しなくていいんだよ」と声をかけていただき、お子さまが自分の実力で堂々と間違えられる環境を作ってあげてください。
2.「次に失敗しないための工夫」を一緒に見守りましょう
たくさん失敗することは大切ですが、間違えた問題をそのまま放置してしまっては意味がありません。そこで必要になるのが「解き直し」です。
しかし、ここでも「赤ペンで答えや解説をただ写しただけ」のノートを見かけることがあり、非常にもったいないと感じます。
というのも、公立中高一貫校などの適性検査は、単純な「暗記」が通用しない試験だからです。
単に知識を答えるのではなく、「どうしてそうなるのか」という思考のプロセスが問われます。答えを丸写しするだけの解き直しは、まるで漢字の書き取り練習のようになってしまい、理系の思考力にはつながりません。
少し時間はかかっても、「なぜこの解き方になるんだろう?」 と理由を考えてみる
「自分がわかっていなかったのは、どの部分だったのか」 を分析してみる
そして、その時に気づいたこと(例:「ここで単位の計算を忘れていた!」「図を書いて考えたらわかった!」など)を、自分の言葉でノートにメモしておくこと。これこそが、次へのステップになります。
「できること」が一つずつ増えていく実感が持てると、子どもたちにとって勉強はぐっと楽しいものに変わっていきます。
3.「生活の中に潜む理系」を親子で探してみませんか?
適性検査の多くは、子どもたちの身近な疑問や日常生活を題材にして出題されます。それだけ、普段の生活の中には理系の種がたくさん転がっています。
例えば、毎日の料理。
「調味料を2:1の比率で混ぜてみよう(比の感覚)」「ホットケーキミックスにレモン汁を入れると、いつもより膨らむのはなぜ?(科学反応)」など、算数や理科につながるきっかけの宝庫です。分量を測るだけでも、自然と単位や分数の感覚が身に付きます。
例えば、目の前の自然現象。
「なんで空は青いんだろう?」「どうして氷は水に浮かぶのかな?」といった、大人が当たり前(常識)だと思って通り過ぎてしまうような疑問こそ、大切に面白がってあげてください。
「どうしてだろう?」と一緒に調べたり、その仕組みを知ったりすることで、お子さまの理系の世界は驚くほど広がっていきます。
最後に
理系科目は、適性検査において合格点(本番の得点)の半分以上を占める、非常に配点の高い重要な科目です。だからこそ、早い段階から「正しい学習法」と「科学的な視点」を身につけておきたいところです。
「実際の適性検査では、具体的にどんな問題が出ているの?」「うちの子に合ったアプローチを知りたい」という方は、ぜひお気軽に各教室までお問い合わせください。
E-styleで、お子さまの適性検査学習の第一歩を一緒に始めてみませんか。
皆さまのご相談を心よりお待ちしております。
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