教師の写真

執筆者

石原 裕一郎

公立中高一貫校受検指導統括責任者

梅雨の真っ只中にも関わらず、雨の少ない暑い日が続いていますね。
夜との寒暖差が激しい時季なので、体調を崩さないように留意したいところです。

ところで、あと数週間もすれば近年同様の煮え切らない梅雨も明け、本格的な夏がやってきます。「夏は受験の天王山」と謳われるように、多くの学習時間を確保できる夏休みは、学を成す上で大きな価値を持つ期間です。予定されている塾での夏期講習に加え、今まで学んだことの復習をしっかり行おうと計画を立て始めている人もいるのではないでしょうか。その計画立案に、ぜひ意識して加えていただきたい項目があります。それが、タイトルにも示した「模試の復習」です。

受検生であれば、既にいくつかの模擬試験に挑戦した人も多いと思います。その際に、模試の目的を自分なりに理解して、しっかりと活用できたでしょうか。模試には、普段とは異なる環境で緊張感を味わう、本番と同じ形式の問題セットで制限時間内に解き切る感覚を養う、などの多くの目的があります。その中でも、私は「これまでの学習では曖昧な部分や不足している部分を炙り出す」ことを大事な目的として、模試は活用すべきだと感じます。

実際の入試本番という独特な雰囲気においては、想定外はつきものです。それが、一発勝負を要求される適性検査であればなおのことでしょう。そのときに確信を持って解き進めるためには、判断に迷う不安な部分をできるだけ取り除いておく必要があります。この不安要素を見つけるために、模試はとても有効なのです。

普段の授業では先生の誘導がつき、家庭学習では制限時間や周囲の環境への安心感があります。いつも通りならばできていたことが、模試になると急にできなくなるということもあるでしょう。そうした単元を把握し、意識的に復習して多くのパターンにふれておくことで、以前よりも確信を持ってより広い出題に対応できるようになります。模試で失敗した問題を、単なるケアレスミスや時間配分ミスのせいにして放置せず、成長のための試金石として活用してください。

もちろん、本当に注意不足や時間配分の失敗で間違えた問題もあると思います。しかしその場合でも、どうすれば正答できたのか、この問題は解けるとどの部分で判断すればよかったのかを考えることで、模試を受けた意義はぐっと大きくなっていきます。

また、適性検査型の試験では記述も多く問われるので、なぜ三角になったのかを納得しておくことも大切です。どんな相手にも正しく意図が伝わる文章を書けること。これを実現できてはじめて、表現力がある、と言えるのではないでしょうか。

とはいえ、最初からしっかりとした記述を書くことはできないものです。
そのコツや手順を伝えているのが、我々E-styleの授業です。
模試の採点に納得がいかないみなさん、ぜひ一度教室に学習アドバイスを受けに来ませんか?
意欲的に学習に取り組むみなさんを、お待ちしています。

カテゴリー

新着記事

アーカイブ